中国から輸入したサバの冷凍加工品から殺虫剤成分が微量検出された、という報道がありましたね。若林農林水産相が「私、サバが好きなんですけどね…ちょっとしばらくサバは嫌だなあという感じがしますね」と、うっかり発言するオマケつきでした。農水相がへたに言うと差し障りがありますが、一般人としては正直言って、気持ち悪かったことは事実です。あれからもう1週間。その後、〆サバの需要に変化はあったのでしょうか。
中国製品から殺虫剤の成分が検出されても、驚かなくなってしまった昨今です。それより、サバの切り身、しかも「炙り」になっているものが冷凍輸入されているということの方が驚きでした。こんな物まで輸入品とは。しかも中国から。外食産業や回転寿司チェーンに卸されていたそうです。そうかー、こういうものを使っていたのかー。若林農水相ならずとも、引けてしまいます。
ということで先日、サバ寿司を買ってきて食べました。(ガクッ)
れっきとした国内産(のはず)なので大丈夫です。いまはやりの「空弁」としてスーパーで売っていた「しゃり工房三林 関さば棒寿司」というものです。本物の関サバは大量には獲れないはずなので、誇大表示じゃないかなあという気もしたのですが、「大分県漁業協同組合 佐賀関支店 公認」というタグがわざわざ付けてありました。信じることにしましょう。
立派な籠の入れ物に入っています。でも、開けてみると中身はあまり大きくない。最近入れ物が異様に立派な駅弁類が増えていますが、ほどほどにしてほしい気もします。まあ、旅先で食べるなら遊びの要素があっておもしろいかもしれませんが。
真空パックされ、さらに抗菌のワサオーロシートで包まれています。物々しいですね。車内や機内だと、ビニール類を開けたりはずしたり、四苦八苦している内に、中身をぼとっと落としてしまいそうです。今後買われる方は、ご注意を。
寿司は小ぶりながら、丁寧に作ってあります。昆布も適度に厚く、かつ柔らかい。写真でもお分かりのようにサバの肉も厚い。といっても、寿司そのものが小ぶりなので、大きなサバを使わなくてもできるわけです。
味はグー!です。甘すぎない、辛すぎない。東京で買うサバ寿司のシャリは、甘みや塩気がきつすぎるのが多いのです。その点、これは北九州市小倉の会社がつくっているだけあって、薄目のいい味付けです。東日本の人には物足りないかもしれません。そんな人は、添付の醤油を少々つければいいでしょう。邪道だとは思いますが。サバ自体も臭みのないみずみずしい味で、いけます。1500円台と、安いとは言えない値段なのですから当然と言えば当然かもしれません。
何を隠そう、京都のいづうの鯖姿寿司が昔から大の好物なのです。こちらでも百貨店の京都フェアなどで買えますね。いづうのは、迫力のある立派なサバを使っています。食べたや、食べたや。
以前、サバの棒寿司が無性に食べたくなり、田園調布駅にある寿司の売店「醍醐」で衝動的に買ったことがあります。しかし、飯はむやみに塩辛いし、作り方はぞんざいだし、ちゃぶ台返し級のまずさでした。ここではもう二度と買いません。おっと、いらぬエピソードを紹介してしまいましたね。失礼、失礼。