片付けをしていたら、たまたまこんな古い本が出てきました。「仙台ノアのシーフード料理」。25年も前の本です。(女子栄養大学出版部発行)
「仙台ノア」って何じゃと思われるかもしれません。仙台市八幡3丁目にあったレストラン「ノア」のことです。そこの料理長・胸組泰夫さんが著した、料理の作り方の本です。新書サイズの小さな本ですが、オードブルからパイまで、ざっと80種類ぐらいの料理が紹介されています。丁寧に書いてあり、これを読みながら、食べたつもりになって酒を飲む、というのもイケます。
ノアは当時、鄙には希な(失礼)センスの良いレストランとして、話題になりました。それで、うわさを確かめに行ってみたわけです。この本もそのころ買ったものだと思います。店は、ちゃんとしたフランス料理を出すのに、気取らず楽しい良い雰囲気でした。しかし今はもうないようです。
胸組さんは、旧高松宮邸の「光輪閣」や、芝の東京グランドホテルの料理長を務めたあと、ノアの料理長になられたそうです。ノアの料理が本格的なはずです。ただ、今からみればかなりオーソドックスな料理ではあります。仙台は、塩釜港に揚がる良い魚介類が手に入るので、シーフードに力を入れたようです。
かび臭い本が一冊出てきただけのことですが、懐かしさが広がり、ついあれこれ書いてしまいました。