週刊ポスト(6月13日号)をめくりました。巻頭のグラビアには、古びた昭和のモノクロ風景が…。「1960年代の東京」と題して、郷愁を誘う街角が、現在の同じ地点のカラー写真とともに紹介されていました。
六本木や銀座に混じって、のどかな多摩川の写真があるのを見つけました。「丸子橋」とあります。写っているのは、中原街道の丸子橋ではなく、国鉄の鉄橋です。つまり丸子橋から下流を写したものなのです。
「懐かしい」と言いたいところですが、私とて40何年も前からこの河川敷に棲み付いているわけではありません。むしろ新鮮な驚きを感じました。
何といっても凄いのは、川に浮かぶボートの数です。数えてみました。点のように写っているものも含めると、ざっと100艘はあります。日曜に写したのでしょうか。休日には、今よりうんと多くの人が川遊びを楽しみに訪れていたのですね。ほかに娯楽はなかったのか!
遊園地の「多摩川園」も、このころは絶頂期。年に100万人の来園者があったといいます。対岸の新丸子には料亭や芸者の置屋がたくさんあって、にぎわっていました。
どこから探し出してきた写真かと思って、ページをくまなく探したら、下の方に見えないくらい小さな文字で、毎日新聞社刊
「1960年代の東京」と書いてありました。そうかあ、こういう写真集が出たのか。立ち読みでもしてみるか。